新潟市で認知症セミナー

認知症の今を学ぶ

 認知症になっても安心して暮らせる地域をテーマにしたセミナー「認知症のいまを学ぼう」が11月20日、新潟市中央区の新潟ユニゾンプラザで開かれました。医師や介護の専門職、家族の会の関係者らが講演やパネルディスカッションを行い、約200人が、「地域や自分自身ができること」について考えました。

 総合リハビリテーションセンター・みどり病院(新潟市中央区)が主催で10回目。東京慈恵会医科大学付属病院主任教授の繁田雅弘さん、認知症の人と家族の会新潟県支部副代表の等々力務さん、神奈川県藤沢市で小規模多機能型居宅介護「おたがいさん」などを運営する「あおいけあ」の代表取締役、加藤忠相さんらが登壇しました。

  繁田さんは精神科医の立場から「認知症を自分事として考えてほしい」と強調。進行の程度や環境によって求めるものが違うことを挙げ、「『本人が分かりやすくゆっくり話してもらいたい』と思うのはわれわれの先入観。自分が必要だと感じたことをやってほしい」と語りました。

 また、等々力さんは、「介護の悩みをはき出すことで気持ちが楽になり、失敗談から学ぶことができる」と家族の会が取り組む「つどい」について紹介。「ストレスを抱え介護者が混乱すると本人にも悪い影響を与える。あまり考えすぎず、『ちょうど良い加減の介護』が必要」と訴えました。

 一方、加藤さんは、2000年に始まった介護保険制度により、介護の仕事が福祉から自立支援に変わったと指摘。薬などで利用者の行動を管理することを批判した上、「その人の情報をたくさん集め、本人が困らない環境をつくることがケアの目的」と力を込めました。



 続くパネルディスカッションでは、講演者のほか、みどり病院の成瀬聡院長も加わりました。成瀬院長は、相談窓口となる県のオレンジドクター認証制度に触れ、「医療間の連携が大事。かかりつけ医にも認知症への理解を深めてもらい」と呼び掛けました。